ブログ
組み立て式の看板を考える
サニーサイドスタジオの看板で人気があるのが折りたたみ式の看板です。
金属の特性を活かして省スペースかつ安定感のある看板を目指して製作しています。
最近、降りた畳み以外にもパーツをいくつかに分けることのできる、「組み立て式」の開発も進めています。
ボルトだけで簡単に組み上げられる、簡素なものをイメージしていているのですが、先日試作品ができてきました。
試作品のイメージは看板というよりはのぼり旗を掲げる支柱のようなものです。
近所の職人さんにもお願いをして帆布と組み合わせたのぼりを考えています。
のぼり旗というと、プラスチックの軽量のものが多く、スーパーの特売や定食屋さんにある「うどん」とかが書かれたやつが多いなと。
ただのぼり旗は風にはためいてよく目立ちますし、出し入れが簡単なのでとても使いやすいです。
現在試作中のものは雑貨屋さんやカフェのような雰囲気を大切にしながらも、イベントなどの際にお知らせができるのぼり旗看板を目指しています。
もう少しでお披露目できそうなので、また進捗なども書いてみますね。
看板選びのヒントその2 風には強い?
アイアン製の看板は重量があるので、風には強くなります。
重ければ重いほど安定感は上がるのですが、逆に倒れた時に危険なのと、持ち運びが不便になります。
なので風が強い場所に設置する場合には、ストッパーをつけて安定感出したり、下部に重石を乗せて重心を下にして安定感を高める仕様をお勧めしています。
下部重石置きの例
ちなみに重量は折りたたみ式で3キロ程度、スタンドタイプで7キロ程度です。
女性が一人で持ち運びできる平均は11キロ程度までと言われています。
お打ち合わせの段階で、重すぎるかもという場合は事前にお知らせしています。
下部ストッパー
重すぎる場合は鉄の部分を軽量なアルミ板に変えたり、部材を細くして重量を下げるなどの工夫をします。
闇雲に重くして風には強いけど、移動させにくいということにならないよう気をつけています。
お客様と話していてよく言われるのが「今使っている看板が風に飛ばされる、倒れる」ということです。
よくよくお話を聞くと一般的に売られている木製の両面が黒板になった看板を使われていることが多いです。
この仕様の場合、木製で軽量であること、全面の板に風が直撃してヨットの帆のように煽られてしまうこと、そして固定するものがなく風の勢いで足が閉じてしまうことが原因だと思います。
風で飛ばされる原因が全て揃っているので、確かに風には弱いだろうなと感じます。
このようなお話を聞く中で、風に対して強くする仕様を考えてきました。
転倒が不安な場合にはお気軽にご相談頂ければと思います。
ただどちらにせよ天候をよく確認して、風が強くなってきたら室内へ移動させる等の対策はしっかり行って下さいね。
看板選びのヒント その1 折り畳み看板のメリット
看板を製作する際にお聞きする事項や、よく聞かれる項目をまとめてみました。
看板製作のヒントにして頂けると思いますので、看板製作の依頼を考えている方は参考になさって下さい。
その1 看板は持ち運びはしますか?折り畳み看板のメリット
マルシェやイベントに持って行く場合や、お店が2階にあったりして看板をたくさん移動させないといけない場合には、折り畳みができるタイプをお勧めしています。
また看板は安定感を高めるために、足元を大きくしているので意外に場所をとります。
なので収納しておくスペースが狭い場合や、車で持ち運びたい場合にも折りたたみ式看板がお勧めです。
折り畳みの場合はパッと開いて設置するだけのタイプと、サイドにストッパーがついたタイプがあります。
ストッパーは鉄のしなりを利用してガチッと止まるので外れにくく安定感が増します。
※サイドストッパーの例
例えば人がぶつかって足が閉じてしまい、看板が倒れるという事故を未然に防ぐことができます。
人通りが多い場所や、小さな子供がよく来店する場合のお店の場合はストッパー付きがおすすめです。
その他には置く場所の床面が滑りやすい場合にも、ストッパー付きが良いと思います。
床が滑りやすいと、ちょっと当たっただけで足が閉じてしまう事故につながります。
※仕様によってはストッパーが必ず付いているものもあります。
持ち運びが多い場合や、置き場所のスペースに不安がある方は折り畳み式の看板をご検討下さい。
何かを選ぶということは、何かを捨てること。
選択するということは、選ばなかった選択肢がどうしても出てきます。
その選ばなかった方が実は正解だったのでは。。とつい考えてしまいます。
個人事業を営んでいると毎日が選択の連続です。
自分で自分の仕事を決められるという自由と引き換えに、自己責任という重石を背負います。
会社の方針や上司の指示は一切ありません。
今日の段取りから明日の仕事、一つの仕事を受けるのか、受けないのか、受けるなら幾らで受けるのか。
そんな選択を毎日こなしています。
自身の疲れの基準に「物事を決められるかどうか」ということがあるそうです。
今日食べる晩御飯の献立を決められるか。旅行に行くのか行かないのか。
元気で自分の中に元気があれば、即座に決められることも、心身どちらかが疲れていると色々な考えが頭を駆け巡ってしまい、決められません。
なので選択肢を選べない時は疲れているサインと捉えて、休む基準にすると良いそうです。
もしくは疲れているかもと感じる場合は、何かを選ぶということはせず、ルーティンをこなすことを最優先にする。というのも良いかもしれません。
今年に入って、ブログとnoteの整理を行なっています。
これも1年以上運用の仕方を悩んでいたのですが、選ばなかった方の選択肢がたくさん出てきすぎて決められませんでした。
ブログとnoteの使い分けに悩んでいたわけですが、結局決められないので「どっちも一生懸命書く」ということに落ち着きました。
要は選ばないということを選んだというわけです。
とはいえ一応の運営方針としては、ブログは短文、noteは長文というざっくりとしたものです。
noteは長文を書いても読まれる確率が高いようなので、しっかりと下調べや推敲をした文章、また事業者としての広報という使い方をします。
ブログはもう少しフランクな、調理する前の出てきたばかりの言葉を書こうと思っています。
あとは書きながら考えて辻褄を合わせていこうという魂胆です。
個人事業主にとって、商売をしている者にとって沈黙は悪だと思っています。
何を考え何をなぜ作っているのか。
発信をすることで自身のことを知ってもらえますし、選んでもらう際の一助になると思います。
とはいえ、疲れてしまわない程度にして続けていきたいと思います。
選択肢を選べないことを自分の優柔不断さのせいにせず、体調のせいかもと捉えるとまた違った見方ができるかもしれません。
ステンレスの黒染めについて
ステンレスは名前の通り錆に強い素材です。
そのため水回りのシンクや、調理用具に用いられますが屋外用看板にもぴったりの素材です。
アイアンの赤錆が出て経年変化していく様は趣があって素敵なのですが、
雨晒しになる場所に設置する場合や、周りをサビで汚したくない場合はこの素材をお勧めしています。
ただステンレスの場合は見た目が綺麗すぎて風合いが良くありません。
表面を塗装すれば見た目の問題はクリアしますが、素材感をもっと引き出すために素材の表面を薬品で化学反応させ、黒く着色する「黒染め」を施しています。
黒染めは塗装よりも塗膜が薄く素材感があるのでアイアンのような素朴さがあります。
少し専門的な話になりますがステンレスの表面には不動態皮膜と呼ばれる膜があります。これはステンレスの成分である「クロム」が大気中の酸素に酸化されることにより生成されます。素材自体の成分からできているので剥げてもまた再生されるという特徴があります。
この膜により表面が保護されることでサビから身を守っているのです。
ただこの強い膜があることにより薬品も弾いてしまうので、普通に黒染め用の薬品をつけても黒くなりません。
その為表面処理により膜を剥がしたり、温度を変えることで反応を良くしたりと色々と工夫をしないといけません。
この膜を一旦除去するという工程がとても大変で、たくさん試行錯誤して方法を探りました。
※まだまだ色々な方法を試していますが、少しづつ安定した色を出す事ができるようになってきました。
塗装は均一的な美しさがあり、黒染めには素材が持つ魅力を引き出す良さがあります。
どちらが優れているというわけではないので、ステンレスの素材感と、素材の持つ「錆びない」という利点を活かした製品づくりをしていきたいと思います。