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看板選びのヒント その1 折り畳み看板のメリット
看板を製作する際にお聞きする事項や、よく聞かれる項目をまとめてみました。
看板製作のヒントにして頂けると思いますので、看板製作の依頼を考えている方は参考になさって下さい。
その1 看板は持ち運びはしますか?折り畳み看板のメリット
マルシェやイベントに持って行く場合や、お店が2階にあったりして看板をたくさん移動させないといけない場合には、折り畳みができるタイプをお勧めしています。
また看板は安定感を高めるために、足元を大きくしているので意外に場所をとります。
なので収納しておくスペースが狭い場合や、車で持ち運びたい場合にも折りたたみ式看板がお勧めです。
折り畳みの場合はパッと開いて設置するだけのタイプと、サイドにストッパーがついたタイプがあります。
ストッパーは鉄のしなりを利用してガチッと止まるので外れにくく安定感が増します。
※サイドストッパーの例
例えば人がぶつかって足が閉じてしまい、看板が倒れるという事故を未然に防ぐことができます。
人通りが多い場所や、小さな子供がよく来店する場合のお店の場合はストッパー付きがおすすめです。
その他には置く場所の床面が滑りやすい場合にも、ストッパー付きが良いと思います。
床が滑りやすいと、ちょっと当たっただけで足が閉じてしまう事故につながります。
※仕様によってはストッパーが必ず付いているものもあります。
持ち運びが多い場合や、置き場所のスペースに不安がある方は折り畳み式の看板をご検討下さい。
何かを選ぶということは、何かを捨てること。
選択するということは、選ばなかった選択肢がどうしても出てきます。
その選ばなかった方が実は正解だったのでは。。とつい考えてしまいます。
個人事業を営んでいると毎日が選択の連続です。
自分で自分の仕事を決められるという自由と引き換えに、自己責任という重石を背負います。
会社の方針や上司の指示は一切ありません。
今日の段取りから明日の仕事、一つの仕事を受けるのか、受けないのか、受けるなら幾らで受けるのか。
そんな選択を毎日こなしています。
自身の疲れの基準に「物事を決められるかどうか」ということがあるそうです。
今日食べる晩御飯の献立を決められるか。旅行に行くのか行かないのか。
元気で自分の中に元気があれば、即座に決められることも、心身どちらかが疲れていると色々な考えが頭を駆け巡ってしまい、決められません。
なので選択肢を選べない時は疲れているサインと捉えて、休む基準にすると良いそうです。
もしくは疲れているかもと感じる場合は、何かを選ぶということはせず、ルーティンをこなすことを最優先にする。というのも良いかもしれません。
今年に入って、ブログとnoteの整理を行なっています。
これも1年以上運用の仕方を悩んでいたのですが、選ばなかった方の選択肢がたくさん出てきすぎて決められませんでした。
ブログとnoteの使い分けに悩んでいたわけですが、結局決められないので「どっちも一生懸命書く」ということに落ち着きました。
要は選ばないということを選んだというわけです。
とはいえ一応の運営方針としては、ブログは短文、noteは長文というざっくりとしたものです。
noteは長文を書いても読まれる確率が高いようなので、しっかりと下調べや推敲をした文章、また事業者としての広報という使い方をします。
ブログはもう少しフランクな、調理する前の出てきたばかりの言葉を書こうと思っています。
あとは書きながら考えて辻褄を合わせていこうという魂胆です。
個人事業主にとって、商売をしている者にとって沈黙は悪だと思っています。
何を考え何をなぜ作っているのか。
発信をすることで自身のことを知ってもらえますし、選んでもらう際の一助になると思います。
とはいえ、疲れてしまわない程度にして続けていきたいと思います。
選択肢を選べないことを自分の優柔不断さのせいにせず、体調のせいかもと捉えるとまた違った見方ができるかもしれません。
ステンレスの黒染めについて
ステンレスは名前の通り錆に強い素材です。
そのため水回りのシンクや、調理用具に用いられますが屋外用看板にもぴったりの素材です。
アイアンの赤錆が出て経年変化していく様は趣があって素敵なのですが、
雨晒しになる場所に設置する場合や、周りをサビで汚したくない場合はこの素材をお勧めしています。
ただステンレスの場合は見た目が綺麗すぎて風合いが良くありません。
表面を塗装すれば見た目の問題はクリアしますが、素材感をもっと引き出すために素材の表面を薬品で化学反応させ、黒く着色する「黒染め」を施しています。
黒染めは塗装よりも塗膜が薄く素材感があるのでアイアンのような素朴さがあります。
少し専門的な話になりますがステンレスの表面には不動態皮膜と呼ばれる膜があります。これはステンレスの成分である「クロム」が大気中の酸素に酸化されることにより生成されます。素材自体の成分からできているので剥げてもまた再生されるという特徴があります。
この膜により表面が保護されることでサビから身を守っているのです。
ただこの強い膜があることにより薬品も弾いてしまうので、普通に黒染め用の薬品をつけても黒くなりません。
その為表面処理により膜を剥がしたり、温度を変えることで反応を良くしたりと色々と工夫をしないといけません。
この膜を一旦除去するという工程がとても大変で、たくさん試行錯誤して方法を探りました。
※まだまだ色々な方法を試していますが、少しづつ安定した色を出す事ができるようになってきました。
塗装は均一的な美しさがあり、黒染めには素材が持つ魅力を引き出す良さがあります。
どちらが優れているというわけではないので、ステンレスの素材感と、素材の持つ「錆びない」という利点を活かした製品づくりをしていきたいと思います。
鉄について知っておいて頂きたいこと。
鉄の色について
鉄の表面には「黒皮」と呼ばれる灰色の薄い膜が張っています。
この黒皮の色味には個体差があり、色のムラや部分的に剥げている箇所があります。
色むらの例
錆について
鉄は自然にサビが発生します。
湿気の高い場所や雨晒しの環境下で使用しますとサビの発生、進行は早くなります。
表面は丈夫なウレタン塗装で仕上げていますが、完全に錆の発生を止めるものではありません。
塗装は経年と共に禿げたり、劣化して鉄は必ず錆びてきますのでその点ご容赦下さい。
鉄の傷や溶接跡、グラインダー傷について
溶接部分、グラインダーの跡、サビ等も素材の魅力としてそのまま残しています。
特にクリア仕上げの場合、鉄の素地がそのまま見えますので、製品の特性としてご理解下さい。
溶接跡の例
まとめ
・鉄は色ムラや傷があります。
・塗装やコーティングしていても、必ずサビが発生します。
・溶接の跡や、グラインダーの傷をそのまま残しています。
時と共に味わい深く変化する経年変化を楽しんで頂ければ幸いです。
錆の発生や経年変化によるクレームはお受けできませんのでご注意下さい。
真鍮についての知っておいて頂きたいこと。
真鍮は経年変化の大きい素材です。
環境によって変化の具合は異なりますが、黒ずみ、くすみなど表面の変化は必ず発生します。
また「緑青(りょくしょう)」と呼ばれるサビが発生することもあります。
真鍮製品は色のムラや経年変化、緑青の発生があることを十分にご理解いただき、ご依頼下さいますようお願いします。
緑青を人工的に発生させた真鍮
エッチングについて
エッチングは薬剤で金属の表面を溶かして、文字や図案を印字する方法です。
表面を溶かして掘り込むので、印字部が半永久的に消えることがありません。
また立体感のある仕上がりになり、高級感が出ます。
ただ印刷や機械で印字するのとは違い、金属が溶ける際に線にブレが出ることがあります。
また線の太さが変わったり、かすれなどの微妙な表現が出ない場合もあります。
加えてエッチングされた箇所は凸凹が出ますので、広い面積を印字する場合は特にご留意ください。
色むら、凸凹
色むら
黒染めについて
エッチングで印字したあと、薬品を使い印字部分を黒く変色させます。
黒染めは塗装ではないので、色むらが出たり、線の際に黒染めがにじむことがあります。
それらはできるかぎり除去しますが、完全に無くすことはできません。
エッチングの持つ特性や味として捉えて頂けると幸いです。
滲みの例
コーティングについて
金属の経年変化を抑えるために、表面をクリア剤でコーティングすることができます。
ウレタンの丈夫なコーティングですが、長期間の使用や雨晒しの環境下では変化が出やすくなります。
変化させないというわけでなく、変化を緩やかにするものだとお考えください。
※コーティング無しの場合、手の汗に反応して指紋が残る場合があります。
取り付けの際は手袋の着用をお勧めします。
まとめ
・真鍮は色の経年変化やサビの発生があります。
・エッチングは線のブレや、凸凹が出ます。
・黒染めの際に色の滲みやムラが残ります。
・コーティングをしていても経年変化は起こります。
サニーサイドスタジオでは経年変化やサビの発生を、素材の持つ特性と捉えています。
少しづつ金属が変化する姿は美しく、長く使うほどに味わい深くなります。
変化させないように抑え込むこむよりも、変化する姿を楽しんで頂ける製品づくりをおこなっています。
色の変化やムラ、サビの発生は不良品ではありませんので、返品交換の対象外です。
破損や、製品として支障が出るようなものに関しては個別に対応させて頂きます。
ご心配な点は事前にお問い合わせ下さい。