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木の種類と保護材について
木製看板はカフェや美容室、雑貨店など柔らかい印象を大切にしたい方にはおすすめです。
サニーサイドスタジオでは様々な種類の木材をご用意しています。
ホワイトオーク
力強い木目が特徴的な、広葉樹です。
重くて頑丈なので耐久性があります。どんなインテリアにも合う優等生な木材です。
ウォルナット
落ち着いた色味で高級感あふれる木材です。
濃い色の肌をしているので、白色や明るい色で印字するとよく映えます。
ヒノキ
白っぽく柔らかい雰囲気があり、手書きのイラストなどにとてもよく合います。
和風の書体を入れると、高級な和の雰囲気を出す事ができます。
シナ
白い肌と、木目が少ない事が特徴です。
印字内容がよく映えるので、細かい文字や図柄を印字する場合に特におすすめです。
ロゴマークのデザインや、お店の雰囲気に合わせてお選びください。
ただ木材は水気や湿気が大敵で、濡れたままの状態で放置していると腐ってしまったり、変色が起きます。
そういった劣化を防ぐために、木部には特殊な屋外用の透明な塗料を塗っています。
使用保護材 ウッドスキンコート
https://ohhashi.net/shop/wp2/wsc_body2.html
まず下塗り剤として微生物に対する防腐・防カビ機能と耐光性のある塗料をしっかり染み込ませます。
木の木口(断面)はよく吸い込むので2回、3回と塗り込みます。
下塗り剤が乾いたあと、紫外線を遮断し表面を保護する上塗り剤を塗ります。
乾燥後に研磨をしてからもう一度上塗り剤を塗り重ねて完成です。
こうして塗り重ねた塗膜は耐摩耗性に優れており、長期間にわたり美観を保持してくれます。
また塗膜は優れた柔軟性を持っているので、木が反っても割れたり剥がれたりしにくくなっています。
他には防腐剤って臭いがしませんか?という内容の質問を頂きますが、使用している塗料は水性塗料なので臭いがしません。
ですので屋外はもちろん、屋内で仕様する場合にも安心して使って頂けます。
(シックハウス対策塗料です。)
特に指定が無い限り、木の質感を活かしたマット仕上げで製作します。
もちろんこの塗料を塗っていれば全く劣化しませんという訳ではありませんが、
少しでも長く使って頂けるよう、試行錯誤しています。
折りたたみ式看板のメリット
マルシェやイベントに持って行く場合や、お店が2階にあったりして看板をたくさん移動させないといけない場合には、折り畳みができるタイプをお勧めしています。
また看板は安定感を高めるために、足元を大きくしているので意外に場所をとります。
なので収納しておくスペースが狭い場合や、車で持ち運びたい場合にも折りたたみ式看板がお勧めです。
折り畳みの場合はパッと開いて設置するだけのタイプと、サイドや下部にストッパーがついたタイプがあります。
ストッパーは鉄のしなりを利用してガチッと止まるので外れにくく安定感が増します。
例えば人がぶつかって足が閉じてしまい、看板が倒れるという事故を未然に防ぐことができます。
人通りが多い場所や、小さな子供がよく来店する場合のお店の場合はストッパー付きがおすすめです。
その他には置く場所の床面が滑りやすい場合にも、ストッパー付きが良いと思います。(床が滑りやすいと、ちょっと当たっただけで足が閉じてしまう事故につながります。)
※仕様によってはストッパーが必ず付いているものもあります。
「Roundbar9 サイドストッパー付き」
Roundbar13 下部ストッパー付き
はじめて折りたたみ式の看板の依頼を頂いたのは、お菓子屋さんをはじめたばかりの個人の方でした。商売をはじめたばかりでまだお客さんも少なく、各地のイベントやマルシェに出店しては宣伝をしていました。アイアンの雰囲気が好きで将来実店舗を出す時には店先にも置けるものを、というご要望に応えて設計したものがベースになっています。
錆の魅力と付き合い方について
アイアン製品を作っていると良く聞かれるのが、「錆ますか?」という事。
鉄だから錆びるのは当たり前だけど、製品としてちゃんと使えるの?という疑問があるようです。
僕はこういう時には
「鉄製ですので使っているうちに錆は発生します。その発生をゆっくりにする為にコーティングをしていますが、錆の発生はゼロではありません。錆が少しづつ出てきて、風合いが増していくのも楽しんで頂ければと思います。」
とお答えしています。
以前も書きましたが、僕は鉄に錆が発生して、どんどん変化していくところも鉄製品の魅力だと思っています。
ただ何もしないで放っておくと、あっという間に真っ赤な錆に覆われてしまいます。
それでは実用品としては使い難くなります。
その為、サニーサイドスタジオではウレタン塗料という丈夫な塗装で表面保護しています。
透明なウレタン塗装は、鉄の風合いを損なうことなく表面を保護してくれます。
軒先で使うような置き型の看板や、室内で使う物であればこちらで十分だと思います。
屋外で常に雨ざらしになる場合や、出来るだけ錆させたくない場合には艶消しの黒色で塗装する方法もあります。
この場合、錆止め塗装と黒色のウレタン塗装で表面を二重に保護するので、
錆から本体を守る力はより強くなります。
このように使用用途や、要望を聞いてご提案させて頂くので、心配な点があればお気軽にご相談下さい。
※ちなみに塗装は吹き付けで行い、鉄の表面の風合いを出来るだけ無くさない滑らかな仕上げにしています。
個人的には鉄が錆びていく様子というのは、革製品が手に馴染むような、デニムの藍色が少しづつ褪せていくような。そんな魅力があると思っています。丈夫な素材なので長く使うことができ、風合いの変化を楽しんで頂きたいと思っています。
因みに鉄は自然界では「鉄鉱石」の状態で存在しています。それを高い熱でドロドロに溶かし、精製して鉄だけを取り出しています。
鉄は製品になってからも酸素と結びつき錆が発生します。空気中には酸素が漂っているので、放っておいても鉄と反応しますし、水がかかればなおさらです。
その酸素や水から鉄を遮断する為に、塗装を施すという訳です。
NHKの番組で「鉄はなぜ錆びるの?」という疑問に対して、「鉄は錆びたがっているから」と答えていたのが印象的でした。鉄は自然界での鉄鉱石(酸化鉄)の姿戻ろうとしているそうです。
人工的に精製された鉄ですが、元の状態に戻ろうとする姿からは素材としての生命力のようなものを感じます。
鉄という変化する素材を楽しんで頂き、そも魅力を少しでも引き出せるよう毎日ものづくりをしています。
トップの画像はウレタンクリア塗装をして2年間雨ざらしで、直射日光にさらされた工房の看板です。うっすら錆が浮いているのが分かるでしょうか?メンテナンス無しでこの程度の変化が起きますので、参考にして頂ければと思います。
アイアンの黒皮
アイアンの魅力の一つに「黒皮」があります。
この黒皮は後から加工して付けている訳ではなく、アイアンを精製する際に自然に発生する、「錆」の一種です。
「錆」と聞くとあの赤茶色の「赤錆」をイメージされるかもしれませんが、黒皮とは全く別の物です。
赤錆は鉄の内部まで侵食し、手で触ると赤い色が付いてしまいます。
対して黒皮は鉄の表面だけに発生し、内部までは侵食しません。
黒皮がついている箇所には赤錆が発生し難く、鉄本体を守る役割もあるんです。
サニーサイドスタジオの製品はクリアラッカーで錆び止めをしているので、サビの発生はとてもゆっくりとしたものになります。
量産品のようにペンキで塗装をしていないので鉄本来の黒皮や、溶接跡、加工の際に付く削り跡などをそのまま見る事が出来、それらがデザインの一部となっています。
「鉄」という素材が持つ味わいや経年変化を楽しんで頂けると思います。
オーダーメイドの工房
サニーサイドスタジオではアイアンをはじめ様々な素材を用いた製品のオーダーメイドを承っています。
製作の前にご希望や予算などなど色々お打ち合わせの中で、決めていくのですが
このお打ち合わせをいかに楽しんで頂けるかという事を大切にしています。
ワンクリックで商品が家に届く時代にわざわざ手間を掛けるのですから、やはりその時間は楽しいワクワクする時間であって欲しいと思っています。
オーダーは敷居が高いと感じるかもしれませんが、その分思い通りの製品ができたり、人とは違ったこだわりを詰め込むことが出来ます。
「モノづくり」という特別な時間を味わって頂ければ幸いです。
因みに「オーダーメイド」という言葉は、日本でしか通じないそうです。
海外では「オーダーメイド」のことを「ビスポーク」と言います。
このビスポークという言葉は=be spoken=「話し合ってつくられる」が語源になっているといわれています。
オーダーメイドは話し合う事が基本です。この話し合いの中で色んなお話を聞かせて頂き、想いを聞かせてください。
まずはお気軽にご連絡下さい。